絶妙のコンビネーションで、防音にも効果を発揮します。

人間の耳は125Hz(ヘルツ)から4,000Hzの音を聞くことができます。そして、この領域の音を小さくする方法を防音といいます。防音には遮音(しゃおん)するやり方と、吸音するやり方があります。遮音は質量の重い物質、金属板やコンクリートなどで囲み、主に音を反射させて防ぎます。ところが重い物質は金属管を棒でたたくと大きな音がすることで分かるように、物質内部で振動が起きると共振しながら増幅していくことがあります。マンションのリフォームでカーペットをフローリングに変えたとたんに階下の方からクレームが来るなどは、これが原因です。そこで、遮音に加えて吸音も必要になってくるのです。音という波形になったエネルギーは、物質にぶかって熱に変わるという性質を持っています。この性質を逆利用したのが吸音です。通常、繊維や細かい金属の粉をねり込んだシートが用いられます。

吸音により防音効果を上げようとする考えは古くからありました。たとえば、東京芸術大学の奏楽堂は明治23年の建設ですが、現代にまで通じるすぐれた吸音の技術が活かされています。床に稲わらとおがくずが詰め込み、外部からの音の進入を効果的に防いでいます。

図1:東京芸術大学奏楽堂の吸音材

東京芸術大学奏楽堂の吸音材



パルプ断熱材「ぬくもり」は、断熱だけでなく、独自の構造によりこうした吸音にもすぐれた効果を発揮します。<図2>は実際の施工に近い状態を想定して吸音試験をしたものです。ここから1,000Hz以上の周波数帯では40%以上の吸音効果があることが分かりました。防音効果を高めるには遮音の重くて硬い素材と、吸音のための柔らかい素材、それに共振を遮断するための空気層のコンビネーションが必要です。「ぬくもり」は、その絶妙のコンビネーションを実現しています。

図2:パルプ断熱材の遮音性能試験パルプ断熱材の遮音性能試験