紙こそ最も安全な断熱材です。

パルプ繊維の加熱によって起きる質的な変化段ボール状の紙は、火をつけるとパッと燃え上がりますがすぐに炎がなくなります。炭化してしまうためです。正面が高温にさらされると、熱でその奥の層は炭を焼くように熱で炭化を始めます。900℃以上の炎にさらされていても灰になったところが薄皮をはがすようにパラパラ落ち、なかなか燃え進みません。水素結合していた水分は、両手を離して水になります。結合水は熱を吸収しながら自由水に変わります。このときの温度は60℃から80℃です。この水が100℃になると気化します。このときにまた熱を吸収します。

紙の繊維であるぶどう糖(C6H12O6)は炭素(C)と水素(H)酸素(O)から出来ています。さらに高温になり300℃をこえますと、ぶどう糖は炭素と水(H2O)に別れ水は蒸発していきます。その水がまたまた冷却効果を生みます。残った炭素は海面のようなホーラス(多孔体)に変化して耐熱断熱材になります。ポーラス状の炭素断熱材は900℃の高温にも耐えます。


樹は何段にも高い砦を築いて、山火事からから身を守っていたのです。試験をしてみて、その知恵の奥深さと計算されたような緻密さに驚嘆します。

見かけ上の断熱性はグラスウールや石油系発泡断熱材よりも少し劣りますが、吸放湿や結露、防火、製造時のエネルギー消費量、化学物質による空気汚染などを含めて考えると紙ほどすぐれた断熱材はないと思います。